2007-05-12
シビックの嬉しいところは、電池とガソリンとどちらが使用されているかなどのアナウンスが、前面のパネルに小さく表示されているだけで、ほかに余分な説明がいっさいない。不親切といえば不親切だが、いちいち「今電気で走ってますよ~」とか車に説明されて嬉しいのは最初だけだろうと思う。どっちで走っていようが、とりあえず安全に動いて目的地につけばいいのである。
ナビゲーションシステムもオーディオも、普通の車と同じように好きなメーカーのものを好きなように設置できるのが嬉しい。
ただ、メーカーオプションがセットになっていて、そのセット以外の組み合わせには応じられないらしく、安全オプションはカーテンエアバック、横滑り防止システムなどまでほしいなどというと、フルオプションしか選択肢がなく、細かいオプション設定ができないのが難点である。
「ハイブリッドカーに乗って、車を運転するけど環境にも一応配慮したい」というのであれば、プリウスだと思う。ただ、プリウスには「車を運転して楽しい」という感覚は希薄だ。あれは車の形をした別な乗り物だと思う。
「車の運転を楽しみつつ環境にも配慮したい」というのであれば、シビックの方が「車感」は大きいと思う。
今乗っているデミオを買った後に、「次に買うときはハイブリッドがいいね」などと思っていたが、「車を運転する」というのを無意識に楽しむようになってしまっていることが、今回の試乗ではっきりと自覚してしまった。
これは、マツダの車が非常にやんちゃなことに端を発しているのだろうと思う。国産車・輸入車共にいろいろ試乗したが、マツダの車はどれも「車を運転している」という感覚を強く感じる。国産メーカーの車の中では、一番「車感」が強いようにも思う。よくも悪くもやんちゃで不親切なのだ。これに慣れてしまうと、トヨタや日産の車はどれも親切すぎて物足りない。
車に詳しい人であれば、トルクがどうとか、エンジンがどうとか説明がつくのだろうが、私は感覚的なことしかわからないので、マツダの車が他の国産メーカーと性能的にどう違うのかは説明できない。
そういう意味でいうと、プリウスはトヨタの車の中では「一番親切な車」といえそうな気がする。試乗をしまくっているうちに、「私はやっぱり車を運転しているという実感がほしい」と痛烈に感じるきっかけになったのも、プリウスだった。
プリウスの性能とコンセプトには敬意を払うが、たぶん今回プリウスを買うことはないだろう。
もしハイブリッドカーを購入するならシビックだと思うが、オプションが細かく設定できないのと、試乗の最後に車庫入れさせてもらってやっぱりセダンは運転しづらいと思ったので、シビックもたぶん買うことはないだろう。
ということで、今回の私たちの車購入計画から、ハイブリッドカーは候補から消えたのだった。
記事を書く
コメントをする