◇流行を無視したヘアスタイルの戦い
2014-03-19


ショートカットにした。
ショートにするのは十年ぶりくらい。
以前は三叉神経に帯状疱疹が出来て、泣く泣く髪を切ったのだった。

それからずっと髪をセミロングにして、ストレートにしたり、ゆるふわパーマにしたりしてきた。
しかし、それらの髪型は決して自分の好みのスタイルではなかった。
私が要望するスタイルは、最近の美容師さんはやったことがないから出来ないとぬかすのだ。
写真を持っていこうが、美容師さんの中でイメージができないようで、失敗を恐れて要望に応じてくれようとは決してしなかった。
そういうわけで、2000年に入ってから2013年くらいまでは、私は自分の気に入ったヘアスタイルにしたことがない。
もともと若い美容師さんに、自分の話しているイメージがまったく伝わらないということを感じていたので、40代の美容師さんがいる美容院に行くようになって、そこそこ自分のイメージが伝わるようになったのだが、その人はそこのオーナーではなかったので、失敗を恐れて冒険することはなかった。
そのうち、私のタバコアレルギーがひどくなり、彼女のヘビースモーカーが苦痛になって行けなくなってしまった。

1980年代は、パーマの技術やヘアスタイリング剤は今よりもずっとよくなかったが、流行する多様なヘアスタイルに対応すべく、帯広の田舎にいる美容師さんでも、カットの技術は非常に優れていた。
ヘアデザインに意欲を持つ人も私の出会った美容師さんには多く、ヘアカタログに載っていないようなデザインでも、アレンジしていろいろとチャレンジしてくれたりもした。
別に都会の最前線にいなくても、それくらいの技術を持っている人はたくさんいたのだ。

ところが、パーマの技術が発達し、ありとあらゆるヘアスタイリング剤が登場し、自宅で自由にヘアスタイルを自分でアレンジするのが主流になってくると、多くの美容師さんはそれに頼るようになってきたように感じるのだ。
とりたてて致命的なのは、スタイリストだのと適当な肩書きをつけて高い料金をとっているのに、自分なりの主張やイマジネーションを微塵も持ち合わせていない人が多いことだ。
ヘアカタログに載っている髪型は、どれも長いか短いか、アレンジを変えたりの違いで、基本的にはどれも同じ髪型だったりする。
そこから逸脱した髪型を希望すると、とたんにそれには対応できず、まったく違う場所に無理に誘導しようとするのだ。
そしてそれが違うと指摘すると、二の句は「これはヘアアレンジしているから」とくる。

この原因は、私がイメージしているものと、美容師さんがイメージしているものが違うのが原因で、それがたとえ希望の髪形のサンプル写真を提示したところで、そこに思い描いている到達点が違えば、おのずとそのイメージも異なってくる。
それは年代的なものも大きく左右してくるだろう。

80年代の美容師さんは、美容学校でありとあらゆる髪型を勉強したらしいが、その内容にも時代が現れているのだと同年代の美容師さんに教えてもらった。
40代後半のその人は、自分たちの時代は刈り上げ、レイヤー、ツーブロックはあたり前だったけど、最近はそういうのは教わってこないようだと言っていた。
80年代に流行っていた髪形を今やりたいと思っても、それを納得いくように再現するには、そういった技術を習得している美容師さんを探さなければならないらしい。
さらに、そのイメージをきちんと把握している人が必要なのだ。

禺画像]
The who 右から二番目がロジャー・ダルトリー([URL])

2年前、私はロンドンオリンピックを見てロックな気分になり、The Whoのロジャー・ダルトリーの70年代の写真を持って美容室で「この髪型にしたい」と言って、25年ぶりくらいにほぼカーリーヘアにした。

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