2010-01-08
1983年に、満を持して西二条9丁目に建設されたホシビル。
これが解体されるという話を聞いたので、調べてみた。
詳細は、「北海道新聞帯広支社」というページに詳しいが、ここは新しいニュースが入るとページがリニューアルされて、前のニュースがどこにあるのかわからないので、記事を転載した。
北海道新聞帯広支社 2010年1月6日 08:04:07---------
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ホシビル 春までに解体*帯広・博愛会*当面は有料駐車場(2010/1/6)
開西病院(帯広)を運営する医療法人社団博愛会(同)の細川吉博理事長は5日、博愛会の関連会社が所有する市中心部の商業ビル「ホシビル」(西2南9)について、春までに取り壊し、当面は駐車場として活用することを明らかにした。
ビルは関連会社のベーシック(同)が、2008年10月に土地と建物を約5千万円で取得した。当初、飲食店などのテナントを入居させる計画だったが、水回りなど設備の老朽化が進んでいて全面改修が必要と分かり、そのままでの活用を断念した。
同ビルは1983年に完成し、百貨店藤丸の道路を挟んで南側に位置する好立地から、かつてはファッションビルとして中心街のにぎわいに貢献していた。建物は鉄筋コンクリート地上6階、地下1階で、延べ床面積約4300平方メートル、敷地面積は約800平方メートル。
解体工事は今月中旬にも始まり、いったん更地にした上で、4月以降、有料の駐車場として営業する。細川理事長は「固定資産税が高額なため、とりあえず駐車場にするが、時機を見て新たな建物を建て、まちなかの活性化に貢献したい」と話している。(長谷川賢)
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ホシビルのある場所から、二条通りをはさんで向かいの広小路の端にあるビルは、1986年当時地価(建物込みか?)が一億円になったというニュースが懐かしい。こんな田舎町で、一億円の価値のあるものがあるのかとわくわくした。
世の中はバブルへ向け好景気への期待に胸ふくらみ、専門店が強みの帯広の「まち」は、かねてから流行していたDCブランド熱が高校生を中心にさらなる過熱をみせていた。
帯広の「まち」でDCブランドといえば、マノワール・グレースだった。
ホシビルは、一階は今で言うドラッグストア的な店舗で、二階から上はマノワール・グレースが展開するDCブランドの本拠地となっていた。
一階は、普通にホシ薬局が入っていたのだが、当時の薬局は薬コーナーと化粧品コーナーとが分かれたよくある「薬局」が多かったのに対し、初めて帯広に「ドラックストア」的な店舗を展開したのもホシビルだった。
アンアンなどの雑誌で注目されていた、大手化粧品会社とは違う、独立したコスメ製品が普通に手に入るのは、新し物好きな帯広っ子には大変な魅力だった。
十勝毎日新聞社の2008年2月25日の「検証2008帯広予算」
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という記事を見ると、2008年1月にはすでにホシビルの解体計画は存在していたらしい。
この記事で興味深いのは、「中心市街地活性化基本計画」と銘打ち2億6546万円もの予算を組みながら、市と商工会との産業政策の感覚のずれが如実に現れている。
新し物好きで開拓精神旺盛、何よりも自分たちの住む土地を愛している帯広の人たちが、帯広のバブルの象徴ともいえるホシビルを今失うことは、かなり大きな意味を持っていると思う。
これから、昔から栄えていた西二条を中心とした北側駅前をどうにかするのか、それともこの地域は捨てて新しい場所に繁栄の地を求めるのか。
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