◇新しい猫を飼わないもう一つのわけ
2014-01-08


うちの猫が亡くなってから、早いもので3年半の月日が経つ。
猫のいない生活にも慣れたが、正直な話猫がいないという意識がほとんどなかったような気もする。
もちろん、トイレの掃除やごはんの用意などしなくなったのだが、なんとなくずっと猫は一緒にいたような気もするのだ。

それでも、猫が亡くなったばかりのときは、新しい猫を迎えたいといつも思っていた。
猫が亡くなった次の年に震災があり、被災猫を引き取りたいと考えたりすることもあったのだが、いつも二の足を踏んでしまうのは、亡くなった猫のことを忘れてしまうのが嫌だったのが一番の理由だ。

それでも、いくつかの団体にコンタクトをとったりもしたのだが、なかなか一緒に暮したいと思える猫と出会えなかったりする。
それ以上に二の足を踏ませているのが、里親ボランティアの制度だった。
新しい猫を迎えるなら、ペットショップで売られているようなものではなく、保護された猫を引き取りたいと思っていたので、そういう活動をしている人をお世話になった獣医さんに紹介してもらったのだ。
猫が亡くなって半年くらい過ぎた頃のことだ。

事前に紹介された方の所属される団体のホームページで制度と、現在保護している猫を確認してから連絡をとると、今住んでいる住居が自分のものかどうかと、地元の人間であるかどうか、保証人になれる人がいるかどうかを聞かれた。
賃貸住宅に住んでいるが、オーナーには事前に許可をとっている旨を伝えると、それでも賃貸では難しいようなことを言ってきた。
今までも20年以上猫を飼っていたと話すと、飼いかたなどを詳しく聞かれたので、外に出さずに生活をしていたこと、引越しは多かったが転勤族ではないことなどを伝えると、今度は出身地を聞かれた。
地元の出身ではなく、この周辺には親戚もいないと話すと、なぜそんな寂しい生活をしているのかと執拗に言われる。
私たちに何かあった際の保証人が必要であるということらしかったが、保証人以前に私たちが地元の人間でないことが気に入らない様子だった。

獣医さんに紹介していただいたときに、私がマンションに住んでいること、地元の人間ではないことなどを先方に伝えてもらっていたし、長く一緒に住んだ猫を亡くしたばかりなので、自分にあった猫と出会いたいと思っていることを伝えたが、それもその人には否定されてしまった。

彼女が言うには、自分は昔からここに住んでいて、猫を保護しているので常に10匹ほど猫と生活している。
あなたは猫が好きなら、なぜ今まで一匹しか飼っていなかったのか。
今までも保護猫と会っているのなら、何故引き取るようなことをしなかったのか。
近くに親戚がいないのなら、猫好きな友人にでも保証人になってもらえばいいじゃない。
地元の人じゃないから、そういう人もいないのかしら...

地元の人間でなければだめなら、最初からそう言えばいいことだ。
地元民でないことが、まるでだめな人間であるような言い方をされ、さすがにブチ切れてしまったのだ。

猫を保護する活動をしているのは立派だと思う。
里親制度を利用する人が、猫の命を粗末にするような人に猫が渡らないよう、気を配っていることも知っていた。
保証人が必要であることも、そういう制度であるならしかたないだろう。
しかし、地元出身者でないとか、近くに親戚がいないことなど、関係があるのだろうか。
猫を引き取ることで、ある程度のプライバシーを公開することに異論はないが、選民意識を丸出しにして差別的な意識で人と接するなら、保護した全ての猫を全部自分で面倒を見ればいいだろうとさえ思った。
保証人というのも、年齢が高齢であるとか、一人暮しであるとかなら理解できるが、猫を引き取ることで親戚縁者に迷惑がかかることがあるのであれば、引き取る側も躊躇してしまうのでないか。

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