◇あるある捏造事件に思うこと
2007-01-30


「納豆を食べると痩せる」というあるある大辞典IIの放映により、年始に納豆が店頭から姿を消したため、うちでは今年の正月に納豆餅を食べられなかった。

あるある大辞典は、IIになって放映内容に作為的なものを感じ初めて、毎週ビデオに撮りはするものの最近は見ずに消してしまうことが多かった。
最初に内容に作為的なものを感じたのは、コエンザイムQ10の放映のときである。それまで一度も耳にしたことのない栄養素(?)だったが、色々と身体に良いというので薬局に買いに行ったのだ。
だが、店頭にあるコエンザイムQ10は結構高価だったので、薬剤師さんに改めて効能について質問をすると、「これねー テレビで放送するちょっと前から急に問屋で店頭に置かないかという話があって、それまであまり見かけない商品だから変だと思ったら、テレビで放映したんだよね」と言ったのだ。薬剤師さんの話によると、これまでもあるあるのような健康情報番組で放映予定の商品が、本放送のちょっと前に問屋に出てくるということがあり、市場操作されているのではないかという疑問があるようなことを話してくれた。
それ以来、この手の情報番組の内容を鵜呑みにしないよう、気をつけるようになった。番組を見ていると、実験結果などについて被験者のデータが一方的だったりすることが目立ってきて、なんとなく真に受けられなくなっていたのだ。

あるある大辞典のような健康情報番組は、最初の頃は健康にいい食材や何かを効率よく行える方法などの紹介が多かったのに対し、あるあるで言えばIIになってから何かに突出して効果のある食材や栄養素、運動方法などの紹介が多くなってきたように思う。「今までは一般的にこうだったけど、こうすればもっと良くなる」から「これをしなければ危ない」「これをすることで、特別な効能がある」という感じで、恐怖感やある商品に特別感を植え付けるような内容にチェンジしてきていたように思う(みのもんたの番組は最初からこの路線だったように思うが、私は見ていないのでわからない)。
私も最初は、「身体にいいなら」と思っていたが、最近では「あるあるなんかで良いと言われるものを全部食べていたら、逆に身体がおかしくなるんじゃないか」と思ったりしていた。
実際、「酢がダイエットにいい」と放送し、「豆乳にダイエット効果」と放送していたが、しばらくして「酢と豆乳を一緒に採っても効果はない」と放送した。こういうのは、他にもいっぱいあるのではないかと思ったりする。
もちろん、食材などの栄養素を壊さないで調理する方法などは一理あるようにも思えたし、それを応用して料理したりもして、それが美味しかったりすれば、それはそれで重宝したりもしていた。

でも、最近のこの手の情報番組は、まるで新興宗教やねずみ講の勧誘のようで、その番組で紹介する方法をとらなければいけないようなあおり方をし、該当商品の販売の促進を兼ねているかのようで、どこかで誰かが儲かる仕組みになっているような気がしてならない。
「あと○年でハルマゲドンが来て人類は壊滅するけど、この壷を買ってこの神様を拝めば助かります」と言われれば、常識的な人なら「何言ってるんだ」ですむ話だ。「この栄養素を採らないと、将来○○病で死ぬ可能性が高くなる」と言われた方が確かに現実味は高いのだろうが、ハルマゲドンで人類が滅亡する話とどれだけ違いがあるのだろうかと思うと、実はあまり変わらないのではないかと思ったりもするのだ。気をつけていても病気になるときはなるし、ハルマゲドンだって来るときがあるのだとすれば、それは避けられないのだろうと思う。

もちろん、健康に留意することは悪いことではないと思う。
しかし、情報番組で言う「危険性が高くなる」というのは、それだけやっていればそれを回避できるかのようだけど、実際はその要因は多岐にわたっているので、その他にも気をつけることはいっぱいあるはずなのだろうと思う。

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