◇東京下町散策 谷中〓根津
2006-08-21


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左官屋の鏝絵 道ばたのいちじく

谷中ぎんざを抜けて谷中霊園の方に向かい、桜の木の並木道を通って根津の方へ移動する。 お盆ということもあり、谷中霊園は墓参りの人でにぎわっていたが、通りはとても静かで夏の日ざしの中蝉の声だけがせわしく聞こえるだけだ。東京というけれど、緑も多く静かでとても居心地が良い。
 途中、左官屋さんの建物に龍の鏝絵を発見したり、道のわきにいちじくの木が実をつけていたりするのを見つけ、なんだか嬉しくなった。
 普段だともっと活気にあふれた場所なのだろうが、やはりお盆ということもあり、観光客も地元の人もそれほど多くなく、普通の町の中にぽっと入ったような感覚があってなかなか楽しい。

谷中霊園を抜けた後で、根津神社に行くべく三崎坂をてくてく歩いていくと、江戸手ぬぐいのお店やおしゃれなカフェなどが並ぶ中、神社仏閣があちこちに点在している。行き交う車の中に、小さなバスが何度となく通り過ぎていく。よく見ると「めぐりん」と書いてある。「めぐりんってなんだろう?」 。行く前に十分に調べなかったのが悪かったのだが、谷中、千駄木、根津、上野、浅草あたりを東西、南、北とそれぞれ3コースの観光用100円バスが運行しているのだ。谷中ぎんざを日暮里から抜けて谷中霊園に行き、その後根津に向かうということは、日暮里駅から千駄木駅方面に向かい、また日暮里駅方面に戻って再び千駄木駅方面に歩くことになる。めぐりんに乗っていれば、楽に早くついたのに…。それでも、下町の今と昔が混在する町並みを楽しめたのでよしとする。

 途中「へび道」と呼ばれる住宅街を抜けて根津に向かったが、一つ気付いたことがあった。私の住んでいるあたりでは、お盆というと家の軒先きにお盆のお飾りが飾ってあったりして、あちこちの家の前に13日過ぎには迎え火、16日過ぎには送り火を焚いた後が残されていたりするのだが、このあたりではそれがまったく見られない。新興の家も多いが古くからあるような家でもそれを見ることはできなかった。
 へび道を抜けて根津神社の近くまで行き、少し休憩するためにクリーム餡蜜とところてんを食べる。隣でかき氷を食べている人をうらやましく思うが、身体が冷えてしまうので我慢する。

根津神社は本殿前が工事中であまり景観が良くなく残念だったが、根津神社の前の道路はものすごく大きな幹線道路なのに、境内に入るとひんやりとした空気が心地よく静かで気持ちがいい。池の鯉に餌をやりつつほとんど鳩に横取りされていたロシア人観光客や、鯉の中で優々と泳ぐ亀をながめたりした。根津神社の裏にある金太郎飴のお店も楽しみだったのだが、ここもお休みで残念だった。

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鴎外荘 中庭


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