日本のファーストフード店でひとり勝ちしているのはマクドナルドのようだが、マクドナルドとウェンディーズの大きな違いは、マクドナルドはハンバーガーチェーンの会社として存在している反面、ウェンディーズは牛丼がメインのゼンショーがサイドビジネス的に運営している点だ。
外食産業が頭打ちで、メインを張らない事業は手放されても仕方がないのだが、今回のゼンショーのウェンディーズ撤退の背景には、ウェンディーズ自体の事業は黒字だったのにもかかわらず、グループ全体の事業のあおりを受けてウェンディーズを切ることにしたらしい。
同じゼンショーのグループとはいえ、日本ウェンディーズは一応株式会社である。日本ウェンディーズが黒字なら、ゼンショーから離れて単独で米国ウェンディーズと契約することも可能であったとも思うのだが、そのあたりの詳しい事情は調べていないのでわからない。
少なくとも、牛丼のすき家を残すためにウェンディーズが犠牲になったとの見方もできるわけだ。
上京してからすき家は二回しか行ったことのない私は(吉野家は何度も行った)、なんでそんなもののために、私の好きなウェンディーズがなくならなきゃならんのじゃ! と憤りを隠せない反面、いつでも会えると思っていた友人を、また一人なくしてしまったような感覚に襲われたりするのだった。
12月31日をもって全店閉店するウェンディーズには、現在駆け込み客が殺到し、売り切れてしまうメニューも多いらしい。
これがなくなるのがすき家だったら、反対する人も多いのだろうな。
所詮、ハンバーガーと牛丼だったら牛丼をとるってことなのかも。
このことで、ウェンディーズで働いていたスタッフの雇用が保持されるということが、ハンバーガー屋ひとつつぶすことの救いかもしれない。
●株式会社 日本ウェンディーズ
ウェンディーズ閉店のお知らせ(pdf)
○産経ニュース 12月11日
外食デフレがウェンディーズ直撃 サイドビジネス撤退相次ぐ
○NIKKEI NET 12月10日
ゼンショー、「ウェンディーズ」のハンバーガー事業から撤退
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