◇ザワークラウトの失敗と柴漬けの成功
2009-09-26


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夏の初めに、「今年は乳酸発酵させたザワークラウトを(◇キャベツきざみ職人 ― 2009年03月24日参照)」を目標にしたのだが、結局その結果を公表しなかった。
公表しなかった理由は、失敗したからだ。
漬けたことは漬けたのだが、レシピごとにキャベツに対する塩の量が違っているので、どれを参考にしていいのか非常に迷ってしまったのだ。

結局、キャベツの量に対して塩20%のレシピで実践したはいいのだが、別なレシピに「3日ほど重しをして暗所において発酵させた後、泡がたってきたら重しをゆるめて冷暗所に移動し、発酵を止める」と書いてあったので、3日ほど常温の場所においておき、泡がたったのを確認してから冷蔵庫に移動したのだった。
冷蔵庫に入れてから、結局一ヶ月くらいおいたのだが、いっこうにすっぱくなる様子がない。味見をすると、塩辛いばかりでとても食べられるものではない。
結局三ヶ月ほど冷蔵庫で待ってみたが、すっぱくなることはなかった。しかし、その味は丸みを帯びていい味になっている。そのまま漬物として食べるにはかなり塩味がきつすぎるので、ソースやパスタの調味料として利用している。

ザワークラウトは、キャベツを塩で漬けて乳酸発酵させる漬物である。要は発酵してきた(泡がたってきた)ところで冷蔵庫に入れてしまい、発酵を止めてしまったのが失敗のもとだったらしい。
その失敗に気づいたのが、今回の「柴漬け挑戦」であった。

私は今まで塩と酢で柴漬けを漬けていたのだが、実は柴漬けもきゅうりやなすを塩で漬けて乳酸発酵させる漬物らしかったのだ。
これまでどのレシピを見ても「酢を使って漬ける」とあったので、私は柴漬けは酢で漬けるものだと思い込んでいた。
しかし、酢で漬けたものは美味しいことは美味しいのだが、どうしてもあの柴漬け独特の香りがでない。失敗したとはいっても、冷蔵庫で三ヶ月寝かしたキャベツは、独特の良い香りがする。

ある日この野菜不足で世間が悲鳴を上げる中、茨城在住の知人から「野菜が余っているのでもらってもらえませんか」とメールが届いた。
なんて罰当たりなことか。くれるというのであれば、着払いでもいいからほしいと返信すると、野菜は二日後に届いた。
茨城のTさん、ありがとう。

10cm以上ある巨大なオクラ、ピーマンと見分けがつかない巨大なシシトウ、大きさがまちまちだけど硬くて甘味のあるピーマン、大量のトマト、そして大量のなすがダンボールに入っていた。
とにかくなすは早めに調理してしまいたい。こんな新鮮ななすを冷蔵庫の中でスポンジ状態にしたくない。
そこできゅうりとみょうがと、もう終わりになる赤紫蘇としょうがで、乳酸発酵させた柴漬けを作ることにした。

バネ式の漬物器と、1リットルの容器にいっぱい漬けたのだが、このとき参考にしたレシピには、「25℃くらいの常温でじっくり乳酸発酵させる。気をつけるのは菌が容器に入らないように。だいたい2〜3週間は常温暗所においておくこと」とのことだった。

これって何かに似ている。
そうか、ザワークラウトってキャベツの柴漬けなんだ。

なすをいただいて柴漬けを漬けてから二週間、バネ式の漬物器で漬けたほうは、すでにすっぱみが出て美味しくなっていた。
途中、なすが一部白くなっているのをあちこちに確認して、白カビにやられたかと心配したが、これは酵母であることがわかった。
塩気がまだきつかったので、さっと水で洗ってしぼって食べてみたら、塩味もちょうど良く美味である。香りも非常に良くて、昔京都で食べた柴漬けと同じ香りがする。

塩は今回、野菜全体の10%。
かびたりいたんだりを用心するのであれば15%以上と、後で見た漬物のページには書いてあるのだが、あまり長く漬けないのであれば、この程度でも大丈夫らしい。

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