◇waiwai
2006-06-03


上京して最初に生活したのは、JR総武線の下総中山だった。
駅前に鬼子母神信仰の総本山があり、東京へのアクセスがいい場所とはいっても、1986年当時はものすごく田舎感にあふれた町だった。

駅前の商店街を抜けて10分ほど歩いたところに、店の前に植物がうっそうと生い茂り、一見そこが何の建物なのかわからない飲み屋があった。
近くにはデザインの専門学校の学生寮などがあったが、私がそこに住んでいた当時は、そこの学生をその店で見かけることは稀で、近所の人や地元の出身者が足を運ぶ店だった。
客の職業はまちまちで、カメラマン、美容師、ミュージシャンの卵、ディスコの黒服、土方の人など、おおよそ共通点などないような人たちだったが、常連客はみなマスターの人柄にほれて集っているようだった。

ここの目玉は、マスターの作る焼きそばだ。
直径20cmはある木の皿に大盛りに作ってくれる。
この焼きそばを食べたら、お腹いっぱいで酒など飲めなくなるのではないかといつも思った。

ネットで調べたら、2002年にはまだ健在だった様子だが、今でもあるのかは不明。
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