2010-06-23
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お金がないときに千円ぽっちの給油でもいやな顔もせずに給油してくれた、50過ぎくらいの浅黒いおじさんの顔がうっすらよみがえるような気がする。
当時一度だけ、友人の用事につきあって昼間にあのあたりに行ったことがあったが、スタンドの周囲は住宅もまばらで野っ原だった。
友人が送ってくれた写真を見ると、アラブ石油の周囲には立派な社屋が建っていたり、決して新しそうでない住宅も立ち並んでいる。
昔は国道からはずれると砂利道だったと記憶する道も、当然のごとく今ではアスファルト舗装されている。
私の記憶では、給油機しかないスタンドだったが、写真を見ると小さな小屋があって、おじさんはそこにいたのだということが判る。
その後ガソリンスタンドの深夜営業が、一般のガソリンスタンドでも行われるにつれてアラブ石油の需要は激減したものと見られる。
アラブ石油が帯広からひっそりと姿を消したのが、いったいいつのことなのかは知ることができなかった。
ガソリンスタンドの跡地というのは、ガソリンタンクが埋蔵しているので再利用にお金がかかり、そのまま土地活用されずに廃墟になるケースが多いと聞く。
田舎に行けばいくほど、ローカルの小さな昔のガソリンスタンドの廃墟を多く見かけるが、特に目印になるシンボルマークも何もなかったアラブ石油の跡地が、このような形で残っていることに、ちょっとした感動を覚えたのだった。
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